電話のリカちゃん

玄関先から、リカちゃんが電話をかけてくる。
「わたしリカちゃん。いま、あなたのおうちの前にいるの」


どの入り口だろう?
正門についたモニタには映っていないから、朱雀門の方だろうか。
じいやに見に行ってもらったが、だれも居なかったそうだ。


北側にある使用人のための通用門だろうか?
掃除夫に聞いたら、だれも居ないという。
調理場の裏口も料理人に覗いてもらったが、居ない。


警備員に屋敷の周りを見回ってもらったら、一部玉砂利に乱れの
ある箇所があったという。し尿の汲み取り口の前だ。
玄関と間違えて入ってしまったのだろう。可哀想なことをした。


それからは、リカちゃんのための御用門を2億円ほどで設置。
快適に使用してもらっているようだ。
こんな金の使い道なら、いつでも歓迎ですよ。ハッハッハ。