マッチポンプ
*毎日毎日、街中では休み無く往来が続いている。
朝から晩まで、えらい数の人たちが歩き回っている。
あの運動から、なんらかのエネルギーが得られないか。
パチンコ屋はすごい。
年中休み無く、ぎっしりと詰まった人々の勝負にそそぐパワーが満ちている。
あれを再利用できないか。
電車や駐車中の大型トラックなど、あのでかいエンジンの振動を利用して
発電とかできないものか。いや、個人利用向けに。
エジプトに行ったとき、道端にしゃがみ込んだ男たちが大勢居て、
みな所在なげに地べたを棒でほじくっていた。
することが無くても、何かして動いていたいもののようだ。
こんなに貧乏臭いことを考える自分でも、無駄な金やエネルギーを毎日
だばだばとこぼしつづけている。
今の手持ちがどうだとかいうより、エネルギーや財産は流れて循環して
こそのものなのだろう。
血液も空気も、人間関係も情報も、大切なのは「循環」なのだ。
そういえば・・・。
昼飯にカレーを食ったら、晩飯にまたカレーパンを選んでしまう。
なぐさめようとして、余計ドツボにはめることを言ってしまう。
とにかく、ヘッドフォンのケーブルはからまりやすい。
急いでいるときほど、くだらない道草を食いやすい。
巨漢のでぶちんは、小さい車が好き。
マジメにしていなければならない時に限って、爆笑ネタが向こうから来る。
睡眠をとらなきゃいかん時には寝付かれず、起きてなきゃいかん時には激眠い。
そうだ。すべては循環という動力を生み出すためのシステムだったのだ。
経済の、人間の生の、世界の原動力はマッチポンプだったのか。
そう思っていると、たとえピンチのときに便所が見つからなくても腹が立ちませんね。