におい

曇っていた空から太陽が顔をのぞかせ、
目の前が明るくなった。


ふいっと、景色が違うものに見えていることに気がつく。
モノクロとカラーぐらいの違いだ。あらゆるものの色彩が、
ぐっとこちらにひしめくようにしてせまってくる。


これは、あの夏休み、田舎のおじいちゃんちで見た風景だ。
同じにおいがする。
においというものは、いつもどこへ行っているのだろう。


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